ストーマ造設手術、直後のことを思い出してみて。
大腸のS状結腸に穴が空いた(S状結腸穿孔)ため、緊急手術を行い、
一時的な人工肛門(ストーマ)を造設せざるを得なくなってから、
早10か月が経過しました。
穿孔した時、緊急手術が必要と医師から言われ、
手術まであと1時間、というときに、術式についての説明を受けました。
一時的でもストーマを造設しないと、炎症が起こった部分が完治せず、
生涯にわたってストーマが必要になるかもしれない、との説明。
僕はこの「一時的」という言葉を信じるしかなく、
わずか15分間の医師からの説得に応じたわけです。
当然、ストーマを造設するという認識も、知識も、
何もなかったわけですから、
手術が成功するかどうかという問題よりも、
ストーマを造設したあとの生活が不安で不安で仕方ありませんでした。
そして、手術が無事に終了した翌朝のICU。
看護師さんに「ストーマ見てみますか?」と言われたので、
自分のお腹を鏡越しに見てみました。
何やら透明の袋がついている。
看護師さんたちが、その透明の袋の接着部分をはがしてくれる。
そうすると、梅干しのようなストーマが鏡越しに見えました。
「はぁ~、これが現実かぁ」というような気分。
手術後、しばらくの間は、ストーマ袋(パウチ)の交換や、
排せつ物の処理を看護師さんたちがやってくれていましたが、
後々には、これらを自分でしないといけないと考えると、
入院中は本当に辛い気持ちだったことが思い出されます。